航空管制官、再受で医学生なう。

航空管制の話題を中心に。航空と医療をつなぐ。

チューブはどこに消えた?


 強い寒波が来ております。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?Uniform Sierraです。

 全国の航空管制官愛用のヘッドセットといえば、Plantronicsの製品ですね。NASAもPlantronicsを使っているそうです。

ヘッドセット
無線通信で用いるマイクとプレスボタンのセット。職場の備品を借りる形で使用。耳掛け式とカチューシャ式の2通りがある。US調べによると、年配の管制官ほどカチューシャ式を好む傾向があり。

Plantronics
アメリカの音響メーカー。管制官はみんながこれを使っているので、搭乗訓練でパイロットが違うメーカーのを使っているのを見て、ちょっと驚く。教官に聞いた話だと、音質が良い、らしい。

NASA
言わずと知れた、宇宙開発でおなじみのアメリカの機関。
所沢を舞台にした某ドラマの登場人物で「NASA帰りの管制官」というキャラクターがいたけど、大嘘。そんなハイスペおらん。何故民間航空とNASAが関わりがあるという設定にしたのか。「カナダ帰りのバリキャリ主人公」より共感できなかった。

 そんなヘッドセットで、よく起きるトラブル。

「チューブはどこへ消えた?」

Plantronicsクリアボイスチューブstarsetsupraミラージュ(通信/ Officeヘッドセット)

 ↑これのこと

 

 私の使っていたヘッドセットに対して、元から付属でついていた透明のチューブは緩かったみたいで、しょっちゅうチューブが行方不明になっていました。

 使っている本人は気付かないけど、モニターしている他の管制官からは、

音が割れる

「声が小さく聞こえる」

などと非難轟々です。何故そんなに音質にこだわるかというと、それは何よりも

「チューブの都合でレディオが聞き取りづらかったら、通信相手に失礼だ」

という管制官の美学です。

レディオ
無線通信のことをレディオと呼ぶ。管制官独自のタームみたいで、パイロットにはイマイチ通じない。

 行方不明になるとタワーからレーダー室、ブリーフィングルームまで大捜索です。訓練生の頃は一機でも多く管制をしたくて仕方なかったので、次席・先任、果ては休憩中の情報官の先輩を捕まえてまで、

「一緒に探してください!今トラフィック多いので、今を逃したら訓練期間伸びちゃいます!!」

と、『立っている者は上司でも使え』のスタンスで必死に探していました。私のいた職場の皆さん、後輩に優しかったんですよね。

 あんまり落とすので、別なチューブを交換したのですが、それも緩くて変わらず。チューブは透明で、床に落としたら見つけにくい。

 

 そんなとき、見かねた中堅の先輩が

「カラーのチューブに変えたら?」

と一言。

音声チューブassy-パッションピンク

 え、訓練生ってカラーのチューブ使っていいの?カラーのチューブは特別な感じがするので、下っ端は遠慮しておりました。そもそも次席がケチだから使わせてくれるか……。

 先輩の知恵を借りて、

「カラーチューブの方がキツイって聞いたのでカラーチューブ貸してください」

と伝えると、アッサリ備品庫から出してくれました。

Plantronics PLX ENCORE VOICE TUBES PINK (10)

  ↑意外と色のバリエーションあるのね

 本当にチューブの内径が狭かったみたいで、これ以降滅多に落とすことはなくなりました。

 また、落としても色が目立つので、すぐに発見できました。

 

 チューブが行方不明になりやすい方は、是非に変えてみてください!

 それでは、Good day!!