航空管制官、再受で医学生なう。

航空管制の話題を中心に。航空と医療をつなぐ。

元管制官が極論で語る航空英語①

 かの有名な『極論で語る』シリーズをまだ読んだことはありませんが、とりあえずシリーズ化してブログに書きたいので、タイトルに使ってみました。Uniform Sierraです。

 

「航空英語の勉強が大変……」
そんなお話をパイロットの方々から時々耳にします。正直、管制官時代は「航空英語なんて、英語ではない」と思っていたので、この手の話題は右から左へ受け流しておりました。
 先日、普通の英語が堪能なサンデーパイロットさんから「航空英語の勉強ってどうしてるの?」と質問され、実はこれは根深い問題ではないか?と思いました。
 そこで、医大生的観点から航空英語習得法を書いてみようと思い立った次第です。

 

 そもそも、パイロットの言う『航空英語』とは、一体どんな内容を指すのでしょうか?パイロットと管制官の間で『航空英語』の認識に差があることを踏まえて、ケーススタディの形で分析します。


事案① 海外のATCが聞き取れなくて悩んでいる

 「航空英語だから海外ネイティブの発音で勉強しよう!」と意気込んでいるair manが多いのではないか、と思います。
 はっきり言います。ネイティブで聞こうとするのが間違い。

 

 航空英語は、通常の英語の文法に準拠するものではなく、省略が多くパターンで構成されています。
 航空英語の基本を理解していないままネイティブ発音で聞いても、英語そのものの勉強にもならないし、意味が分からなかったら航空英語の勉強にもなりません。
 全く効果が上がらない学習法なので、初学者で海外ATCを聞こうとするのは、絶対にオススメしません。


 追い打ちをかけるように、意識高い系air manのやる気を削ぐような聞き方をしますよ?

「どこで操縦練習するために航空英語を勉強してるの?」

 ハワイです、グアムです、という方々なら海外ATCで勉強するのがよろしいでしょう。それだけ語学に不安の無い人であれば、とうの昔に省略&パターンの習得の必要性に気付いているはずですから。
 私が言いたいのは、国内で操縦練習するために、わざわざ難易度上げますか?という点です。操縦だけでも覚えることがたくさんあるのに、自ら「英語で学ぶ」というタスクを増やす必要は無いはずです。操縦に慣れるまでは、日本語で交信したっていいじゃないですか。医大生だって、いきなりナントカ内科学を読むのではなく、「病〇え」で試験に受かるための勉強をするのがセオリー(笑)。

 航空英語は、パターンの決まった『用語』です。『英語』ではないので、最小限のパターンを覚えれば何とかなる!と少しでも思っていただければ幸いです。
 パターンの使い方を今後ご紹介していきます。

 それでは、Good day.